祝! ノーベル文学賞受賞

 唯一うちにあるパトリック・モディアノの本『暗いブティック通り』(白水社)は、取り合いの末に家族の手に渡ってしまったので(「どうせ今仕事で読めないんでしょう?」「うん、そうだね…」)、表紙だけパチリ。なんと翻訳の平岡篤頼先生サイン本。

この本が出た頃は、いわゆる韓流ブームがはじまったばかり。それとこの本を結び付けて、日本ではメジャーとは言いがたい作家の作品をなんとか売ろうとする涙ぐましい努力が、本の帯から伝わってきます。

曰く、「冬ソナはここからはじまった!」

ドラマ「冬のソナタ」の原作者が、この本に影響を受けたそうで、一度も観たことがなかった冬ソナに、今頃興味が出てきました。ノーベル文学賞受賞でこの本を買った人たちが、帯を見て絶句する姿が目に浮かぶよう(もう変わっているのかな?)。

モディアノ作品を出している出版社は、水声社、白水社、作品社、そして集英社だそうで、Twitterでは、「電話が途切れない!」という作品社のうれしい悲鳴ツイートを、国書刊行会が「くそーおめでとうございます!w」とリツイート。

作品の品質は変わらないのに、取り巻く環境が変わるだけで売り上げが伸びる。そんな文学作品ならではの大騒ぎに、何だかニヤリとしてしまいました。

ところで、久しぶりにこちらを書き始めました。やはりSNSよりも、反応がわかりにくいブログが一番気楽です。

本の表紙本のサイン

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