リタ・マクブライド(Rita McBride)展:NATIONAL CHAIN
1999.9.9(木)-12.18(土)
株式会社ギャラリー・ ドゥ
東京都目黒区柿の木坂2-10-17(当時)
薄い金属の建築資材を使い、白く広いギャラリーいちめんに、格子状に張り巡らされた”National Chain”。
身長169.8センチの私の肩から上が、ちょうど出るくらいの高さに、格子状にはりめぐらされたNational Chainは、金属製でもとても軽いらしい。ギャラリーの高い天井に直接フックを打ちつけ、そこから白い糸状のもので、床に平行になるように吊るされている。
この薄いグレーの建築資材は、日本では製造されていない。わざわざ空輸してギャラリーまで運び、部屋のなかに机を並べて、その上で制作したのだとか。
そんな美しいNational Chainに、肩のあたりで空間が分断されているせいで、少し移動するにも、いちいち身をかがめなくてはならない。少し前を歩く友人を見ると、まるで首枷(?)でもされているようで、動きが不自由なはずが、なんだか妙に楽しそう。
ギャラリーの入口付近の壁には、ちょっと触れたら落ちてしまいそうな木の葉が貼りつけられている。ベネチアンガラスでできたこの木の葉たちは、繊細で美しく、そこに値段もつけられていたので、思わず欲しくなってしまったが、いつものごとく金欠ゆえに購入未遂。
受付の方の上にも、このChainは張り巡らされていて、ここから首を出しての作業はなかなか大変なんですようとおっしゃられていたが、やはりその姿は楽しげに見える。
National Chainを含む造形すべてが、空間を分断する高さを含めて、きっと計算され尽くされているのだろう。その効果からか、散々不自由な想いをさせられたにもかかわらず、かえって開放された気持ちになった。
